2024.12.23
歯が痛いのに虫歯じゃない?考えられる7つの病気とその前兆を解説
急な歯の痛みを感じたとき、「この痛みの原因は何だろう?」と不安になることがありませんか。実は、虫歯以外の病気が原因となっている可能性もあります。 この記事では、歯が痛いときに虫歯ではなく、どんな病気が考えられるのか、7つの主な病気の前兆とその原因について詳しく解説します。また、症状が現れたときの具体的な対処法や、信頼できる歯科医の選び方についても紹介します。
歯が痛いけど虫歯じゃない?その原因は「非歯原性歯痛」かも
非歯原性歯痛とは、歯自体に異常がなくても、他の部分の問題から歯が痛く感じる現象です。聞きなれない言葉ですが、たとえば、「歯が痛くて歯医者に行ったけど、虫歯も何もなかった!」という経験はありませんか?実は、歯自体に問題がなくても、歯が痛いと感じる場合があるのです。 非歯原性歯痛であると、歯科医院に行っても歯自体には問題が見つからず、原因を特定するのに時間がかかることはよくあります。
歯が痛いのは病気の前兆かもしれない7つの原因とは?(非歯原性歯痛)
歯に問題がないのに歯が痛む場合には「関連痛」として、実際には別の場所の問題が原因で痛みを感じていることがあります。考えられる主な病気は次の7つです。
①筋・筋膜性歯痛
歯自体に異常がないのに、歯が痛むように感じる症状のことです。この痛みは、実は歯ではなく、顔や首、肩などの筋肉や筋膜(筋肉を包む膜)が原因で起こっています。また、歯痛の原因で最も多いといわれています。
- 奥歯や顎の周りの鈍い痛み
- 顎のだるさや硬直感
- 頭痛
②神経障害性歯痛
神経が原因で歯に痛みを感じる病気です。急に鋭い痛みが走る「発作性神経痛」や、持続的な痛みが続く「持続性神経痛」などがあります。
発作性神経痛
顔や頭の神経(最も多いのは三叉神経痛)が原因で、歯に激痛が走る病気です。まるで電気が走るような鋭い痛みで、突然襲ってくることがあります。痛くなる前に歯がしみるような感覚を感じることがあり、普通の虫歯と間違えやすいことも多いです。
持続性神経痛
帯状疱疹にかかると、最初に歯がずっと痛むことから始まることがあります。その後、体の神経に沿って水ぶくれができたり、感覚が鈍くなったりします。 特に、ウイルスが活発になると、歯の痛みが非常に激しくなり、一日中、夜も眠れないほどの痛みになることも。症状が落ち着くと水ぶくれは治りますが、神経が痛むような感じが長く続くことがあります。
- 電気が走るような激しい痛み
- 焼けるような感覚やしびれ
③神経血管性歯痛
頭痛が原因で歯に痛みが出る状態です。片頭痛や群発頭痛が原因で血管の変化が歯の神経に影響を与え、まるで虫歯になったかのように歯が痛く感じます。
- 頭痛に伴う歯の痛み
- 歯の圧迫感や割れそうな痛み
- 吐き気や光・音への過敏反応
④上顎洞性歯痛
上顎洞(鼻の横にある空洞)の炎症が原因で、上の奥歯に痛みを感じることがあります。風邪や鼻炎などが引き金となることが多いです。
- 上の奥歯の痛み
- 鼻づまりや頭の重さ
- 頬や目の周りの痛み
⑤心臓性歯痛
狭心症や心筋梗塞など心臓の問題が原因で歯に痛みが起こる状態です。特に運動や興奮時に歯の痛みが強くなります。
- 顎の痛みが階段を上がるなどの運動時にでる
- 発作的な痛み
- 安静時に痛みが和らぐ
- 胸の圧迫感や顔のしびれ
- 歯の痛みが顎、耳、肩などにも広がることも
⑥精神疾患・心理社会的要因による歯痛
ストレスや精神疾患といわれるうつ病や不安障害などの原因で、歯の痛みを感じることがあります。心理的な負担が強いため、診断が難しい場合もあります。
- 歯に問題がないのに痛みが続く
- ストレスや気分の変化に痛みが連動
⑦特発性歯痛
原因が特定できない慢性的な歯の痛みです。特に女性に多いとされています。X線や治療しても改善しません。
- 長期間つづく鈍い痛み
- 食事中に痛みが軽減
- 治療後に効果がない
歯に異常はないけど痛い!「非歯原性歯痛」の対処法とは?
筋・筋膜性歯痛
ストレス管理や顎関節に負担をかけない生活習慣が重要です。たとえば、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、ナイトガード(マウスピース)を使用して歯や顎関節を保護することが大切です。 また、日常的に顎の筋肉をリラックスさせるマッサージや、温かいタオルなどで患部を温めること、顎周りの筋肉を伸ばすストレッチもおすすめです。
神経性歯痛(三叉神経痛などの原因)
医師による早期診断と適切な治療が必要です。ストレスや疲労を避け、バランスの取れた生活習慣を維持することが、神経痛の再発や悪化を防ぐ助けになります。
上顎洞性歯痛
副鼻腔炎の予防には、風邪をひかないようにすることが基本です。適度に加湿して、花粉やほこりなどのアレルゲンを避けることや、鼻と喉を清潔に保つために、定期的に市販の鼻うがい薬や生理食塩水で鼻を洗浄することが大切です。慢性的な鼻炎や副鼻腔炎は、早めに耳鼻科を受診しましょう。
心臓性歯痛
まずは迅速に心臓の病気を治すことが大切です。歯科医と心臓の専門医が一緒に治療を進めていきます。
精神疾患・心理社会的要因による歯痛
精神科での治療が中心となり、カウンセリングを受けます。また、定期的な運動やリラクゼーション法(ヨガ、瞑想など)を取り入れることで、痛みを和らげられることもあるでしょう。歯科医の診断後は、精神科専門医と連携しながら治療していきます。
特発性歯痛
原因が明確でないため、対症療法が中心になり、対処法も個々の患者様に応じて異なります。また、痛みを和らげる薬を使ったり、神経に直接薬を注射することもあります。 歯が痛くて死にそうな時、救急車を呼んでもいい?急な歯痛の対処法を紹介!
原因不明の歯の痛みがあったら、何科を受診すべき?
原因がわからなければ、まずは「歯科医院」に行ってください。なぜ歯科なのかというと、歯科医師は口の中のことを一番よく知っているからです。歯周病や虫歯など、見逃しがちな原因をしっかりとチェックします。 その後は必要に応じて、耳鼻咽喉科や神経内科、歯科口腔外科、整形外科、心臓内科などの専門医を紹介することになるでしょう。 非歯原性歯痛は、原因がはっきりとわからないことも多く、いろいろな検査が必要になる場合があります。ご心配でしたら、他の医療機関へのセカンドオピニオンもご検討ください。
定期的なケアが大切!信頼できる歯科医を見つけよう
歯が痛むときは、まず信頼できる歯科医に相談することがとても大切です。実は一部の歯科医院では、誤った診断が行われてしまうこともあるからです。 たとえば、歯の痛みの原因が歯ではないのに削られたり、神経を取られたり、最悪の場合には歯を抜かれてしまうといった必要のない治療をされることもあります。だからこそ、きちんとした診断力を持った歯科医院を選ぶことが重要ではないでしょうか。 さらに、歯の健康を保つためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。もし歯の痛みや不安を感じたら、まずは歯科医で定期検診を受けてみましょう。虫歯や歯周病などのリスクを減らすためのアドバイスもしてくれます。大切な歯を守るために、しっかりケアしていきましょう!
歯医者の定期検診はどれくらいの頻度で受ければ良い?定期検診を受けるメリットも解説
当院について
YASUOKA DENTAL OFFICE UMEDAでは、最新の技術と知識を持った歯科医師が皆さまの歯の健康を最優先に考えて診察いたします。歯だけでなく、体全体の状態を確認し、必要に応じて他の専門医とも連携して治療を進めます。 痛みがどこからきているのかわからないときこそ、信頼できる歯科医院を選ぶことが大切です。当院では安心して通える環境を整え、定期的なメンテナンスも含めて長期サポートします。定期的に通えるかかりつけ医をお探しでしたら、気軽にご相談ください。
まとめ
歯の痛みは虫歯だけでなく、体のどこかの不調が原因で現れることもあります。「なんだかいつもと違うな」と感じたら、早めに歯科医院へ相談することが大切です。 「どこに相談すればいいの?」と迷ってしまうこともあるかもしれませんが、まずは信頼できる歯科医を見つけましょう。いくつかの歯科医院でカウンセリングを受けて、自分に合ったところを探してみてください。 YASUOKA DENTAL OFFICE UMEDAでは、患者様が安心して治療を受けていただけるよう、専任のカウンセラーと歯科医師がしっかりサポートします。初めての方でもリラックスできる環境を整え、スタッフ一同笑顔でお迎えいたしますので、どんなお悩みでもお気軽にご相談ください! YASUOKA DENTAL OFFICE UMEDAで予約する