2025.01.18
親知らずが歯並びに及ぼす影響
こんにちは!安岡デンタルオフィス梅田です。
今回は、多くの方が一度は思う「親知らずによって歯並びが悪くなってしまうのでは?」というお悩みについて解説していきます。
この記事を読むことで、親知らずに関する正しい知識を身につけ、適切な対応方法を理解することができます。
親知らずの痛みに困っている方や、歯並びを気にしている方は、ぜひ最後までお読みください!
親知らずと歯並びの関係とは?
親知らずは通常、10代後半から20代半ばごろまでに生える第三大臼歯です。そんな親知らずが歯並びにどのような影響を与えるのかについては、多くの人が疑問を抱いています。
結論から言うと、親知らずが歯並びに悪影響を及ぼす主な理由は、その生え方と位置にあります。
親知らずが正しく生えない場合、隣接する歯に圧力をかけ、歯列全体を乱すことがあります。
まずは、親知らずが歯並びに与える影響について見ていきましょう。
親知らずが歯並びに与える影響の仕組みとは
親知らずは、通常の永久歯に比べて斜めに生えたり横向きに生えたりしやすい傾向があります。
親知らずが斜めや横向きに生えると、隣の歯を押し出す力が強くなります。
そして圧力が長期間かかり続けてしまうと、歯並びが歪み、噛み合わせにも悪影響を及ぼします。
例えば、前歯が重なり合う「叢生」や、上下の歯がきちんと噛み合わない「開咬」などの問題も、親知らずによって引き起こされるケースがあります。
歯並びを悪くする親知らずの特徴
親知らずによって歯並びが悪くなってしまうケースはいくつかありますが、大きな特徴として、歯列から大きくずれて生えてしまっているという点が挙げられます。
斜めに生えている、横向きに生えている、本来生えるべき箇所以外から生えているなどの場合は、結果としてお口全体の歯並びに影響を与えてしまうでしょう。
また、親知らずが正常に生えるスペースが不足している場合、隣の歯が移動し、全体の歯列が乱れやすくなってしまいます。
そのほか、親知らずが埋まって生える「埋伏智歯」も周囲の歯に影響を与えやすく、歯並びの悪化を引き起こす要因となります。
抜歯すべき親知らずとは?
親知らずは早めに抜いたほうがいい歯、というイメージをお持ちの方も多いでしょう。
しかし、親知らずの抜歯は必ずしも全てのケースで必要というわけではありません。
あくまでも必要に応じて抜歯が推奨されるものであるということを知っておいていただけたらと思います。
以下では、親知らずを抜歯すべきケースとしないケースについて詳しく説明します。
抜歯が推奨されるケース
親知らずの抜歯が推奨される主なケースとしては、
親知らずが斜めや横向きに生えている場合が挙げられます。
正しい向きで生えていない親知らずは隣の歯に強い圧力をかけ、歯並びを乱す原因となります。
また、親知らずが部分的に生えている「半埋伏智歯」や、歯肉炎を引き起こしている場合も抜歯が必要です。
さらに、矯正治療を行う際に親知らずが全体の歯並びに影響を与えると判断された場合も抜歯が推奨されます。
抜歯しない方が良い場合とは
一方で、親知らずが正常な位置にしっかりと生えており、周囲の歯や歯肉に問題を引き起こしていない場合は、抜歯しなくても問題ありません。
また、親知らずがしっかりと骨に埋まっており、抜歯が困難な場合や、患者さんの健康状態によっては抜歯を避けることもあります。
定期的な検診を通じて、親知らずの状態を確認し、抜歯の必要性を判断することが重要です。
親知らず抜歯後の歯並びケア方法
親知らずを抜歯したからといって、その後歯並びが自動的に良くなったり、歯並びが乱れる
リスクがなくなったりする訳ではありません。
美しい歯並びを維持するためには、親知らず抜歯後も、歯並びを整えるためのケアが必要です。
適切なケアを行うことで、抜歯後の歯並びの安定を図ることができます。
矯正治療とアフターケアの重要性
親知らずの抜歯後、歯並びを整えたい場合には矯正治療がおすすめです。
抜歯後に矯正治療を行うことで、より効果的に歯並びを整えることが可能です。
抜歯によって生じたスペースを有効に活用し、歯列を美しく整えることができるでしょう。
また、矯正後には、更なるアフターケアとして保定装置を使用することで、歯が元の位置に戻るのを防ぎます。
歯の移動や後戻りを防ぐための方法
親知らずの抜歯後、矯正治療によって正しい噛み合わせが実現したら、その状態を維持していくことを意識しましょう。
歯並びが一度整った後も、歯が後戻りしないようにするためには、いくつかの方法があります。
まず、保定装置を適切に装着することが重要です。
保定装置は、歯が元の位置に戻らないようにサポートする役割を果たします。
また、定期的な歯科検診を受けることで、歯並びの状態を確認し、必要に応じて調整を行うことができます。
歯並びに悪影響?親知らずが引き起こす口腔トラブル
親知らずは、歯並びだけでなく、さまざまな口腔トラブルを引き起こす可能性があります。そのため、親知らずが原因で発生するトラブルについて理解し、適切な対策を講じることが大切です。
親知らずが歯に及ぼす影響と健康へのリスク
親知らずによって歯並びが悪くなると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
これは、親知らずが正しく生えていない場合、ブラッシングが難しくなり、歯垢が溜まりやすくなってしまうためです。
また、親知らずの周囲に汚れが溜まって歯茎が炎症を起こすと、周囲の歯にも影響を与え、痛みや腫れを引き起こすことがあります。
親知らずを残すべきか迷ったら、専門家に相談を
親知らずを抜歯するかどうかは、専門家の判断が重要です。
親知らずが正常に生えており、口腔内に問題を引き起こしていない場合は、抜歯せずに経過観察を行うことも可能です。
しかし、親知らずがトラブルを引き起こしている場合や、将来的に問題が発生する可能性が高い場合は、抜歯を検討する必要があります。
親知らずによるお口への影響が気になった際には、早めに歯科医師に相談してください。
まとめ
親知らずは、生え方によってはお口全体の健康や歯並びに影響を与える可能性があります。
また、歯並びを改善するにあたって親知らずの抜歯を提案されることもあるでしょう。
真っ直ぐ生えていない親知らず、半分だけ萌出している親知らず、虫歯になりかけている親知らずなど、お口全体の健康に影響を与える可能性がある親知らずは、早めに抜歯することが大切です。
放置していると、隣の歯にも負担をかけてしまい、歯並びを悪くしてしまうかもしれません。
「歯磨きがしにくい」「親知らずの部分が痛い」など、気になることがあった場合は早めに歯科医院で検査を受けるようにしましょう。
親知らずに関する悩みや疑問がある方は、ぜひ専門家に相談し、最適な治療方法を見つけてください。
本記事をお読みいただきありがとうございます。
何かご不明な点や、お悩みがございましたら、安岡デンタルオフィス梅田にお気軽にご相談ください。