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根の治療後3日目も痛い…仕事・育児の合間に歯科へ連絡すべき?

根の治療後3日目も痛い…仕事・育児の合間に歯科へ連絡すべき?

治療から3日、痛みが引かないときの考え方

「治療したのに、昨日より痛い気がする」。根の治療のあと、噛んだときの痛みや夜のズキズキが続くと、様子を見るか連絡するかで迷う方は少なくありません。痛みの理由には、処置の刺激による一時的な反応、根の周囲の炎症、仮蓋や噛み合わせの影響などがあります。この記事では、症状の出方ごとに考えられる原因を整理しました。あわせて、次回予約を待たずに歯科医院へ連絡したい目安と、電話で伝える内容もまとめています。

この記事の要点まとめ

  • 根の治療後の痛みには処置の反応や炎症、仮蓋・噛み合わせの影響などが考えられ、症状だけでは原因を特定できません。
  • 痛みが強まる、続く、眠れない場合は歯科医院へ連絡し、腫れや発熱があるときも早めに相談しましょう。
  • 痛む側で噛むのを控え、薬の用法を守り、治療日や痛み方、服薬状況を整理して伝えましょう。

根の治療後3日目も痛い原因と、待たずに連絡したい症状

根の治療後3日目も痛い原因と、待たずに連絡したい症状

根の治療から3日たっても痛む場合、処置の刺激による一時的な反応のほか、根の周囲の炎症や、仮蓋・噛み合わせの影響が考えられます。痛みの続き方だけで原因は決められません。連絡するかどうかは、「日ごとの変化」と「腫れや発熱などの全身症状」で判断してください。

治療の刺激による痛みは、日ごとの変化を見る

根管治療では、細い器具や薬液を使って根の中を清掃・消毒します。根の先にある歯根膜(歯と骨をつなぐ膜)の状態など、痛みの原因や続く期間は歯科医師にご相談ください。根の先に炎症がある歯では治療後の痛みが研究テーマになっており、根の中に入れる薬で痛みを抑えられるかも検討されています1。

1回の通院で根の治療を終えた場合も、治療後に軽い痛みや中くらいの痛みが出ることが報告されています2。ただし、「何日目までなら様子見でよい」と一律に線を引くことはできません。

手がかりになるのは、昨日と比べて痛みが弱まっているか、強まっているかです。痛みで眠れない、食事がとれないといった生活への影響も確認してください。鎮痛薬が効く時間が短くなってきた場合も、見逃したくない変化です。

噛むと痛いときは、根の周囲と仮蓋の状態も確認する

噛んだときだけ痛むなら、根の周囲に残っている炎症に、噛む力が響いている可能性があります。仮蓋(次回の治療まで穴をふさぐ仮の詰め物)が関わっていることもあります。仮蓋がわずかに高い、すり減っている、欠けているといった状態では、噛む力が一点に集中しやすくなります。

たとえば「上下の歯を軽く合わせるだけで響く」「歯を左右にずらしたときに痛む」など、痛む場面や方向をメモしておいてください。診察で原因を絞り込む手がかりになります。同じ「噛むと痛い」でも原因は一つではなく、症状だけでどれかを決めることはできません。

夜もズキズキする痛みは「治療がうまくいかなかった」と決めつけない

何もしていないのにズキズキする、夜に脈打つように痛む。こうした場合は、根の周囲の炎症が強まっているか、根管内の細菌による感染が関係している可能性があります。ただ、治療から数日の段階では、処置への反応なのか感染なのかを症状だけで見分けるのは困難です。

根管充填(根の中を薬剤で密閉する処置)後の痛みについては、充填材の種類で差が出るかを比べた研究もあります3。こうした研究が示すのは多くの患者さまに見られる傾向で、目の前の1本の原因を言い当てるものではありません。再感染か、再根管治療が必要かは、検査を経て判断します。

3日目に痛みが強まる・眠れないなら連絡を。腫れや発熱は急いで相談

痛みが少しずつ軽くなっているなら、次回の予約日まで経過を見る選択もあります。一方で、痛みが変わらない、強まっている、眠れないといった場合は、次回を待たずに歯科医院へ連絡してください。

症状 連絡の目安
痛みが日ごとに軽くなっている 次回予約時に経過を伝える
痛みが変わらない・強まる・眠れない 次回を待たずに歯科医院へ連絡
顔や歯ぐきの腫れ、発熱がある できるだけ早く歯科医院へ相談
飲み込みにくい、息苦しい 時間帯を問わず救急医療機関へ

夜間に腫れが広がり、飲み込みにくさや息苦しさが出た場合は、歯科の診療時間まで待つ必要はありません。受診先に迷うときは、お住まいの自治体が設けている救急医療の電話相談窓口も利用できます。

ポイント

連絡するかどうかは、痛みの強さだけで決めないでください。「日ごとの変化」と、腫れ・発熱の有無を判断材料にしてください。

痛みがあるときの対処から診察・治療計画まで

痛みがあるときの対処から診察・治療計画まで

連絡までの間にできることは、痛む歯を休ませることと、薬を正しく使うことの二つです。セルフケアで痛みの原因そのものを解消することはできません。症状を整理して歯科医院へ伝え、検査を受けてから処置を決める流れを目指してください。

連絡までの間は痛む歯で噛まず、鎮痛薬の重複に注意する

硬い物や粘りのある物は、痛む側で噛まないようにしてください。食事は反対側を中心にとります。痛む歯を休ませるだけでなく、仮蓋が外れるのを防ぐことにもつながります。

処方された鎮痛剤や抗生剤は、指示された量と間隔を守って使います。市販の鎮痛薬を使う場合は、添付文書の用量・服用間隔を守り、処方薬と同じ成分を重ねて飲まないように注意してください。持病がある方や、ほかの薬を飲んでいる方は、歯科医師か薬剤師に確認してから使いましょう。

「痛み止めが効かない」「効く時間が短くなってきた」と感じたら、その変化も連絡時に伝えてください。

歯科医院に相談する際は、治療日と痛みの出方を伝える

基本は、治療を受けた歯科医院へ連絡することです。処置の内容を把握している医院であれば、今の症状と照らし合わせて判断しやすくなります。予定が合わないなどの理由で別の医院に相談したい場合は、予約の際に「他院で根の治療を受けている」と伝えてください。

電話や予約フォームでは、次の項目を短く伝えると話が早く進みます。

  • 治療を受けた日と、治療中か完了後か
  • 痛む歯の位置(例:右下の奥歯)
  • 噛むと痛いか、何もしなくても痛いか、夜も痛むか
  • 腫れや発熱の有無
  • 服用中の薬(処方薬・市販薬)

別の医院を受診する際も、これまでの治療内容や画像検査の結果が分かる資料があれば持参してください。

診察では何を調べ、再治療が必要かどう判断する?

診察は、痛みの経過を伺うところから始まります。次に、歯や歯ぐきの腫れ、仮蓋の状態、噛み合わせを確認します。そのうえでレントゲンなどの画像検査を行い、根の先の状態や根管充填の様子を確かめます。

必要に応じて歯科用CTを用いることもあります。平面のレントゲンでは重なって見えにくい根管の湾曲や分かれ方、根の周囲の骨の状態を、立体的に確認するためです。

検査の結果によって、対応は変わります。

  • 仮蓋が高い場合:噛み合わせを調整する
  • 処置への反応と考えられる場合:経過観察や薬の調整を行う
  • 根管内の感染が疑われる場合:根管内の処置や再根管治療を検討する

痛みがあるという理由だけで再治療を決めるのではなく、検査結果と合わせて判断します。なお、再治療でも処置後に一時的な痛みや腫れが出ることがあります。

根の治療や再根管治療で起こりうる主なリスク・副作用には、次のようなものがあります。

  • 処置後の痛みや、噛んだときの違和感が数日続くこと
  • 歯ぐきや顔の腫れ(治療の途中で炎症が急に強まることがあります)
  • 歯の変色(神経を取った歯が、時間とともに黒っぽく見えてくることがあります)
  • 歯が割れること(歯の状態によってリスクは異なるため、歯科医師にご相談ください)
  • 治療中に細い器具が根の中で折れる、根の壁に穴があくといった偶発症
  • 治療を行っても炎症が治まらず、外科的な処置や抜歯を検討する場合があること
  • 処方された薬による胃の不調や発疹などの副作用

次回の通院と被せ物まで、予約前に確認したいこと

通院の見通しが立てば、仕事の締め切りやお子様の行事とも予定を合わせやすくなります。受診の際は、次の点を質問しておくとスムーズです。

  • 今回の診察で確認できる範囲と、次回受診の目安
  • 仮蓋が外れたときの連絡方法
  • 根の周囲の経過を見る期間と、最終的な被せ物の予定
  • 費用の扱い(画像検査や再治療が保険診療か自由診療か)

検査結果と希望をもとに治療計画を相談します。工程や通院回数、保険診療と自費診療の違い、治療後の被せ物については、治療を始める前に確認しましょう。

自費の根管治療は公的医療保険が適用されない自由診療です。その後の被せ物にも保険のものは使えないため、この点も事前に確認してください。根の治療に必要な通院回数や期間は歯の状態によって異なるため、歯科医師にご相談ください。そのあとの被せ物の型取りや装着に必要な通院回数も個人差があるため、歯科医師にご相談ください。根の状態や炎症の程度によっては、回数や期間が延びることもあります。当院の治療期間・回数・費用は診察のうえでご案内します。実際の内容は医療機関や治療内容によって異なるため、受診先の医院で確認してください。

まずは今日の痛み方を一行メモに残し、そのメモを手元に置いて歯科医院へ連絡してみてください。

よくある質問

Q. 根管治療した歯がずっと痛いのはなぜですか?

A. 根の周囲に炎症が残っている、根管内に細菌が残っている、仮蓋や被せ物の高さで噛む力が集中している、といった理由が考えられます。治療後の痛み自体は研究でも扱われていますが12、どの理由にあたるかは症状だけでは判断できません。レントゲンなどの検査で確認することになります。

Q. 根管治療後、1ヶ月たっても痛みが続く場合はどうすればよいですか?

A. 痛みが長く続く場合は、次回予約を待たずに、治療を受けた歯科医院へ連絡してください。治療を終えた歯であっても、痛みがあるだけで再治療が必要とは限りません。画像検査などの結果を見て、経過観察、噛み合わせの調整、再根管治療などの対応を歯科医師が判断します。

Q. 根管治療中の強い痛みはいつまで続きますか?

A. 根管治療後48〜72時間には、中等度から強い痛みが報告されています2。ただし、続く期間には個人差があり、一律の日数は示せません。痛みが強まる、眠れない、腫れや発熱がある場合は、早めに歯科医院へ相談してください。

Q. 仮蓋が欠けた、外れたときはどうすればよいですか?

A. その側で噛むのを控え、治療を受けた歯科医院へ連絡してください。仮蓋が外れたままだと、根の中に唾液や汚れが入りやすくなります。痛みがなくても、早めに伝えておくと次回の予定を立てやすくなります。

参考文献

1. Ahmad MZ, Sadaf D, Merdad KA et al. Calcium hydroxide as an intracanal medication for postoperative pain during primary root canal therapy: A systematic review and meta-analysis with trial sequential analysis of randomised controlled trials. The journal of evidence-based dental practice (2022). PMID: 35219466 / DOI: 10.1016/j.jebdp.2021.101680

2. Signor B, Poli Kopper PM, Aspesi M et al. Postoperative pain after single-visit root canal treatment or vital pulp therapy: A systematic review and meta-analysis. Journal of the American Dental Association (2024). PMID: 38325970 / DOI: 10.1016/j.adaj.2023.11.008

3. Zamparini F, Lenzi J, Duncan HF et al. The efficacy of premixed bioceramic sealers versus standard sealers on root canal treatment outcome, extrusion rate and post-obturation pain: A systematic review and meta-analysis. International endodontic journal (2024). PMID: 38606520 / DOI: 10.1111/iej.14069

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