コラム

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2025.01.20

セラミックで治療した歯は矯正できる?セラミックの治療後、歯並びを改善する方法を解説!

 

今回ご紹介する内容は、「セラミックと矯正の関係」についてです。

虫歯治療や歯の補強に用いるセラミック治療、そして歯並びを改善する矯正治療。

さらに、セラミックを使用した矯正治療の方法についてもチェックしていきましょう。

セラミック治療と矯正治療について、そしてセラミック矯正について詳しく知りたい方、短期間で美しい歯並びを手に入れたい方は、ぜひ最後までお読みください。

 

セラミック治療をしている歯は矯正できる?

 

歯並びについてお悩みの患者様の中には、「過去にセラミック治療をした部分の歯並びが気になっている」という方も少なくありません。

しかし、セラミックの被せ物をしている歯は、天然の歯のように矯正治療を進めることが難しいのでは?と不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。

まずはセラミック治療後の歯も矯正治療ができるのかについて見ていきましょう。

歯周組織が健康であれば矯正治療は可能

基本的に、セラミック治療を行っている場合であっても矯正治療自体は可能です。

矯正治療は歯の根元から歯並びを改善するため、歯を支えている歯根膜や歯槽骨に問題がなければ通常通りの歯並び改善方法が適用できます。

例えばインプラント治療のように、根元から動かせない場合には適用できませんが、被せ物治療程度であればワイヤー矯正やマウスピース矯正が可能となるでしょう。

場合によっては被せ物部分を取り外すケースも

セラミック治療後の矯正治療では、場合によってセラミックの被せ物を取り外して仮歯へ替えた状態で矯正を行うというケースもあります。

その場合には、矯正治療後に再度セラミック治療を受ける必要があります。

患者様のお口の状態や歯科医師の方針によって異なりますので、事前のカウンセリングできちんと聞いておくようにしましょう。

再治療よりもセラミック矯正という選択肢

一度セラミック部分を外して矯正治療を行い、その後セラミックの再治療、という流れが負担になる場合には、セラミック矯正という選択肢も検討してみることをおすすめします。

セラミック矯正であれば長期的な矯正治療が不要になるため、負担を大きく軽減できるでしょう。

 

歯並び改善のためのセラミック矯正とは?

 

歯並びセラミック矯正とは、歯の表面を削り、セラミック製の被せ物を装着することで歯並びを整える治療法です。

従来のワイヤー矯正やマウスピース矯正とは異なり、短期間で歯並びを改善できるのが特徴です。

セラミック矯正で歯並びを改善する仕組み

セラミック矯正では、歯の形状や位置をセラミッククラウン(被せ物)で調整します。

まず、歯の表面を必要最低限削り、仮歯を装着します。

なお、すでにセラミック治療を行っている場合には、現状の歯並びに合わせて被せ物を作り直すことが必要です。

患者様の希望や口腔内の状態に合わせてセラミッククラウンを作製することで、歯の色や形、歯並びを一度に改善することが可能です。

従来の歯科矯正との違い

従来のワイヤー矯正やマウスピース矯正といった治療では、ブラケットやワイヤー、マウスピースを使って歯を徐々に動かして歯並びを整えます。

一方、セラミック矯正は歯を動かすのではなく、被せ物で歯の形状を変えるため、治療期間が短くて済みます。

ただし、健康な歯を削る必要があるため、その点は注意が必要です。

 

歯並びを改善するセラミック矯正のメリット・デメリット

 

歯科治療の選択肢は複数あるため、最終的には患者様が納得できる方法を選んでいただくことが重要です。

セラミック矯正を行う際にも、治療におけるメリットやデメリットを事前にきちんと把握いただいた上で、処置を受けてください。

 

メリット1:短期間で歯並びを整える

セラミック矯正は、最短で数週間から数ヶ月で治療が完了します。

ワイヤー矯正やマウスピース矯正の場合、数年かかることもありますが、セラミック矯正なら忙しい方でも短期間で理想の歯並びを手に入れることができます。

メリット2:歯の色や形も同時に改善

セラミッククラウンは天然歯に近い色調や質感を持っています。

そのため、歯並びだけでなく、歯の色や形も同時に美しく仕上げることができます。

ホワイトニングでは改善できない変色にも対応可能です。

メリット3:矯正装置が不要で見た目が自然

ワイヤーやブラケットといった矯正装置を使わないため、治療中でも見た目を気にする必要がありません。

日常生活で装置が目立つことがなく、人前に出る機会が多い方にもおすすめです。

 

 

デメリット1:健康な歯を削る必要がある

セラミッククラウンを装着するために、健康な歯を削る必要があります。

一度削った歯は元に戻せないため、将来的なリスクを考慮する必要があります。

デメリット2:神経を取る場合がある

歯の状態や希望する歯並びによっては、神経を取る必要があるケースもあります。神経を失った歯は脆くなるため、注意が必要です。

デメリット3:噛み合わせの改善が難しい

セラミック矯正では、歯並びの見た目を改善できますが、噛み合わせの根本的な改善は難しい場合があります。噛み合わせに問題がある場合は、ワイヤー矯正など他の治療法を検討する必要があります。

 

歯並び改善のセラミック矯正の治療の流れ

 

セラミック矯正を行う際には、事前にきちんと検査を行い、患者様と認識を合わせた上で慎重な治療を行っていきます。

以下では、一般的なセラミック矯正の流れを紹介していきます。

ステップ1:カウンセリングと検査

まずはカウンセリングで患者様のご要望をお伺いします。

その後、口腔内の検査やレントゲン撮影を行い、適切な治療計画を立てます。

ステップ2:仮歯で形態を確認

セラミックを装着する部分の歯を削った後、仮歯を装着します。

この段階で歯の形や色、噛み合わせを確認し、必要に応じて調整を行います。

ステップ3:セラミックの装着

最終的なセラミッククラウンが完成したら、仮歯を外し、セラミッククラウンを装着します。装着後は噛み合わせの調整を行い、治療完了です。

 

セラミック矯正の症例紹介

次に、実際にセラミック矯正を行われた方の症例について見ていきましょう。

1件目は、前歯の隙間をセラミック矯正で治療したケース、2件目は歯茎が目立つ「ガミースマイル」を改善するためにセラミック矯正を行ったケースです。

症例1:前歯のすき間を改善したケース

患者様は20代の女性です。

前歯の隙間が気になるとのことで来院されました。

治療の前にカウンセリングと検査を行い、患者様のご要望も考慮した上でセラミック矯正を提案しました

治療では歯を最小限削り、仮歯を装着して形態を確認します。

その後、セラミッククラウンを作製し、装着しました。

セラミック矯正を行ったことで前歯の隙間がなくなり、自然な歯並びになりました。

患者様からも「笑顔に自信が持てるようになった」とご満足の声をいただいています。

症例2:ガミースマイルを改善したケース

患者様は30代男性です

笑ったときに歯茎が大きく露出するガミースマイルが悩みで来院されました。

まずは、セラミック矯正と歯肉整形を組み合わせた治療を提案しました

治療では歯肉のラインを整え、セラミッククラウンで歯の形態を調整しました。

治療後は、歯茎の露出が減り、バランスの良い笑顔になりました。

患者様ご本人も「人前で笑うのが楽になった」と満足されています。

 

セラミック矯正とワイヤー矯正の違い

 

歯並びの改善を考えた場合、セラミック矯正か、ワイヤー矯正あるいはマウスピース矯正か、どちらを選ぶべきか迷ってしまうという方も多いでしょう。

どちらの治療にもメリットとデメリットがあるため、お口の状態やご希望に合わせた方法を選んでいただくことが重要です。

ワイヤー矯正の特徴と課題

ワイヤー矯正は、歯を物理的に動かして歯並びや噛み合わせを改善します。

時間はかかりますが、歯を削る必要がなく、噛み合わせの改善にも効果的です。

しかし、治療期間が長い、装置が目立つ、食事や清掃がしにくいなどのデメリットがあります。

セラミック矯正の特徴と利点

セラミック矯正は、短期間で見た目を改善できます。

装置も不要で、歯の色や形も同時に美しく仕上げることが可能です。

しかし、歯を削る必要があり、噛み合わせの改善は難しい場合があります。

適切な治療法の選び方

歯並びの状態や患者様の希望によって、適切な治療法は異なります。

短期間で見た目を改善したい方にはセラミック矯正が向いていますが、噛み合わせの問題や健康な歯を削りたくない場合は、ワイヤー矯正がおすすめです。

一方で、すでにセラミック治療を行っている場合の歯並び矯正であれば、セラミック矯正を選択するほうが患者様の負担は軽減できるでしょう。

いずれにせよ、納得いく結果を得るためにも、まずは専門医とよく相談して決めましょう。

 

セラミック矯正のよくある質問

 

本項目では、実際にセラミック矯正を検討されている患者様からよくある質問をご紹介します。

これからセラミック矯正を受けたい方はぜひ参考にされてください。

出っ歯でもセラミック矯正は可能ですか?

軽度の出っ歯であれば、セラミック矯正で改善できる場合があります。

しかし、重度の場合はワイヤー矯正や外科的な治療が必要になることもあります。

専門医に相談して適切な治療法を選びましょう。

セラミック矯正後にワイヤー矯正はできますか?

セラミック矯正後でもワイヤー矯正は可能ですが、セラミッククラウンを外す必要があります。

また、歯を削っているため、治療計画が複雑になる場合があります。

治療前に将来的なプランも含めて相談することが大切です。

 

セラミック矯正の費用や期間、注意点について

 

最後に、セラミック矯正にかかる費用や期間の目安、治療における注意点を解説していきます。

セラミック矯正は自費診療となるため、事前に費用面などもきちんとチェックしておきましょう。

治療にかかる費用の目安

セラミック矯正の費用は、装着するセラミッククラウンの本数や種類によって異なります。1本あたり約10万円から15万円が一般的です。

詳しい費用はカウンセリング時に確認しておくようにしましょう。

治療期間の目安

治療期間は平均して1ヶ月から3ヶ月程度です。

仮歯の調整やセラミッククラウンの作製期間を含めても、ワイヤー矯正に比べて短期間で完了します。

定期的なメンテナンスが重要

セラミッククラウンの寿命は、平均で10年から15年と言われています。

定期的なメンテナンスや適切なケアを行い、長持ちさせていきましょう。

虫歯や歯周病を予防しましょう

セラミック治療を行う場合は、歯を削る必要があるため虫歯や歯周病のリスクが高まる場合があります。日頃のブラッシングや定期検診を怠らないようにしましょう。

 

まとめ 

 

セラミック矯正は、短期間で歯並びや歯の色・形を美しく整えることができる魅力的な治療法です。しかし、健康な歯を削る必要があるなどのデメリットも存在します。

大切なのは、自分に合った最適な治療法を選ぶことです。

本記事をお読みいただきありがとうございます。

何かご不明な点や、お悩みがございましたら、安岡デンタルオフィス梅田にお気軽にご相談ください。

 

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