2025.03.22
子どもの歯に黒い点や黒ずみが!これって虫歯!?すぐ歯医者に行くべき?
お子さまの歯を見たとき、「黒い点がある」「全体的に黒ずんでいる」と気になったことはありませんか?「虫歯?それとも汚れ?」と不安になる方も多いでしょう。
実は、子どもの歯が黒くなる原因には、虫歯以外にも着色汚れや歯の成長によるものなど、さまざまな理由があります。
「すぐ歯医者に行くべき?」と迷う方に向けて、この記事では、子どもの歯が黒くなる原因や歯科医院を受診すべきケースについて詳しく解説します。
子どもの歯が黒くなる原因は主に4つ
乳歯が黒くなる理由はいくつか考えられます。以下のポイントをチェックして、原因を見極めましょう。
1. 虫歯
黒ずみの原因としてまず考えられるのが虫歯です。初期の虫歯は白っぽく濁ったり茶色っぽくなったりしますが、進行すると黒く変色します。
特に、歯の溝や隙間に黒い点が見られる場合は、虫歯の可能性が高いです。
2. 着色汚れ(ステイン)
食べ物や飲み物による着色も、歯が黒く見える原因のひとつです。お茶やジュース、鉄分の多い食品(ほうれん草やレバーなど)が影響することがあります。
歯磨きで落ちない場合は、歯医者さんでクリーニングが必要かもしれません。
3. 虫歯予防の薬剤(サホライド)
虫歯の進行を抑えるために「サホライド」という薬剤を使用すると、塗った部分が黒く変色することがあります。
これは治療の一環なので、永久歯が生えてくるまで心配ありません。
4. 歯の神経の損傷
転んだり、歯をぶつけたりすると、時間が経ってから歯が黒ずむことがあります。
これは歯の神経がダメージを受けた可能性があるため、歯科医院での診察が必要です。
子どもの歯が黒いときの対処法
原因によって適切な対処法が異なります。状況別に見ていきましょう。
虫歯の場合
進行度に応じて、フッ素塗布や削る治療が必要です。放置すると神経まで進行し、痛みが出ることもあるので、早めに受診しましょう。
着色汚れの場合
歯磨きで落ちる場合は問題ありませんが、強く磨くと歯を傷める原因になるので注意しましょう。落ちない場合は歯医者でのクリーニングを検討してください。
サホライドによる変色の場合
永久歯が生え変わるまでそのままで問題ありません。もし永久歯に変色が見られる場合は、歯科医院での処置が必要です。
歯の神経がダメージを受けた場合
痛みがない場合は経過観察になることもありますが、変色が進む場合は神経の治療が必要になることがあります。
子どもの歯が黒いとき、虫歯かどうか見分けるポイント
子どもの歯が黒い場合、次のような特徴があれば虫歯の可能性が高いです。
- 黒い部分がザラザラしている
- 黒い穴があいている
- 冷たいものや甘いものを食べると痛みやしみる感じがある
- 黒い部分が広がってきた
初期の虫歯は自覚症状がないことが多いので、「黒い部分があるかも?」と思ったら、早めに歯科医院で診てもらうことをおすすめします。
黒くなった乳歯を放置するとどうなる?
黒ずみが着色汚れやサホライド治療によるものであれば問題ありませんが、虫歯や神経のダメージが原因の場合、放置すると以下のリスクがあります。
虫歯の進行
痛みが出たり、歯の根に膿がたまる可能性があります。
永久歯への影響
虫歯が進行すると、次に生えてくる永久歯の発育に悪影響を及ぼすことがあります。
歯並びの乱れ
乳歯が早く抜けると、永久歯が正しい位置に生えにくくなり、歯並びが悪くなる原因になります。
口臭や感染リスク
黒くなった歯を放置すると、細菌が増えて口臭や歯ぐきの炎症につながります。
子どもの歯が黒くならないための予防策3点
黒ずみを防ぐためには、日頃のケアが大切です。
1. 正しい歯磨き習慣をつける
- 毎日仕上げ磨きをする
- フッ素入りの歯磨き粉を使う
- デンタルフロスを活用して、細かい汚れを落とす
2. 食生活を見直す
- 甘いお菓子やジュースを控える
- 間食の回数を決めて、ダラダラ食べを防ぐ
- 着色しやすい食べ物の摂取後は、しっかり歯を磨く
3. 定期的に歯科検診を受ける
- 3〜6か月ごとに歯科検診を受ける
- フッ素塗布で虫歯予防を強化する
- シーラント処置を受けることで、歯の溝に汚れが溜まりにくくなる
- 歯のクリーニングを受け、着色汚れを除去する
子どもの歯の黒ずみ以外にも気をつけたい口内トラブル
子どもの口内トラブルとして、歯の黒ずみ以外にも気をつけてほしいポイントがいくつかあります。
口呼吸している
口呼吸は口内を乾燥させ、虫歯や歯周病、口臭の原因となります。また、口を開けたままにする習慣が続くと、歯並びや顎の発育にも悪影響を及ぼします。
鼻で呼吸する習慣をつけ、必要に応じてアレルギーや鼻詰まりの治療を検討しましょう。
歯ぎしり・食いしばりをする
歯がすり減ったり、顎の発達に影響を与えたりする可能性があります。ストレスが原因の場合は、リラックスできる環境を整えることが大切です。
口内炎・舌の傷がある
ビタミン不足や免疫力の低下、口の中の傷などが原因で発生しやすく、痛みで食事がしづらくなることもあります。
バランスの良い食事を心がけ、口内を清潔に保ちましょう。
指しゃぶり・舌の癖がある
歯並びや発音に影響を与える可能性があります。
特に4〜5歳を過ぎても指しゃぶりの習慣が続く場合は、徐々にやめられるよう促し、舌の正しい使い方を学ぶことが重要です。
唾液の減少(ドライマウス)
唾液は口内を清潔に保ち、虫歯や口臭を防ぐ役割がありますが、最近では子どもでも唾液の分泌が減少するケースがあります。
よく噛んで食べる習慣をつけ、水分をしっかり摂ることで唾液の分泌を促しましょう。
子どもの歯が黒いこと関連した質問
子どもの歯に黒い点や線があります。これらは虫歯ですか?
着色の場合もありますが、歯を磨いても取れない場合は虫歯の可能性が高いです。
子どもの虫歯は進みが早く、放置すると神経まで達することもあるので、早めに歯科医院で診てもらってください。
乳歯が黒っぽいのですが、永久歯に生え変わるので放置しても大丈夫ですか?
放置は危険です。永久歯にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。乳歯の根の下には、次に生えてくる永久歯が準備されています。
虫歯が進行して根の部分に感染が広がると、永久歯の形成に悪影響を与え、変色や形の異常を引き起こすことがあります。
子どもが歯をぶつけたらどうしたらいいですか?
ぶつけた直後は大丈夫でも、2〜3週間後に黒ずむことがあります。まずは小児歯科を受診し、経過観察しましょう。
子どもの歯の詰め物が黒ずんで見えますが、虫歯が再発したのでしょうか?
詰め物の周りから虫歯が再発している可能性があります。特に、詰め物と歯の間に隙間ができると汚れが溜まりやすく、虫歯が進みやすいです。
フッ素で歯が黒ずむことがありますか?
フッ素自体が歯を黒くすることはありません。フッ素は歯を強くし、虫歯予防に役立つため、歯医者さんで定期的に高濃度のフッ素を塗布することをおすすめします。
子どもの歯に突然、黒い点や線があったら早めに受診を!
お子さまの歯に黒い点や線を見つけたら、「これは大丈夫?」と迷わず、歯科医院に相談しましょう。乳歯の虫歯は進行が早く、放置すると永久歯に影響を及ぼすことがあります。
歯科医院では適切な治療やケアを受けることができ、日頃から定期検診を受けることで虫歯予防にもつながります。
「こんなことで歯医者に行っていいの?」と思わず、早めの対応でお子さまの健康な歯を守っていきましょう。
最後まで、読んでいただきありがとうございます。小児歯科でお悩みの方はYASUOKA DENTAL OFFICE UMEDAにご相談くださいませ。