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2024.05.31

保険適用の銀歯で金属アレルギーに? 金属を使わないセラミック治療の種類・料金も紹介

最近の研究で、金属アレルギーの原因物質のひとつに歯科治療で使う銀歯などの金属があることが分かってきました。一旦金属アレルギーになってしまうと、完全に治すことは難しく、原因物質を取り除くことで症状を抑える治療が一般的です。

歯科治療では、金属製の詰め物や被せ物をレジンやセラミックなどの金属を含まない材質のものに変える治療(メタルフリー治療)を行います。この記事では、金属アレルギーの症状や原因物質のほか、代表的なメタルフリー治療であるセラミック治療について解説します。

目安となる料金も紹介しますので、最後までご覧ください。

金属アレルギーとは

金属アレルギーとは、金属に触れることで皮膚にかゆみがでたり、水ぶくれができたりするアレルギー反応の一種です。歯科治療では金属製の詰め物や被せ物、矯正器具が原因でアレルギー反応が見られることがあります。

ここでは、歯科治療でも特に多い銀歯による金属アレルギーの症状やその原因物質、金属アレルギーの原因を調べる検査法について、紹介します。

銀歯による金属アレルギーの症状

銀歯による金属アレルギーの症状には、銀歯が直接触れている所に起こる「接触性の金属アレルギー」と、体内に溜まった金属イオンによって口以外の場所にも起こる「全身性の金属アレルギー」の2つがあります。具体的には以下のようなものがあります。

接触性の金属アレルギー

  • 口内炎・舌炎

口内炎や舌が割れる・ただれるなど。口の中を噛む、偏った食生活をしているなどの要因が思い浮かばないのに、頻繁になる方は金属アレルギーの可能性が疑われます。

  • 味覚障害

味が分からない、何も食べていないのに口の中で変な味がするなど。種類の違う金属を口腔内に入れると、微細な電流が流れて味覚障害を生じやすくなることが分かっています。

  • 扁平苔癬(へんぺいたいせん)

口の粘膜に、白い線状やレース状の発疹が現れ、周囲が赤くただれます。ピリピリとした痛みを伴うこともあります。

全身性の金属アレルギー

  • 肌荒れ
    手足の皮膚にかゆみのある湿疹が出る、腫れや赤みが出る、乾燥して皮がめくれるなどの症状が見られることがあります。
  • 円形脱毛症

銀歯が原因となる円形脱毛症があることが最近の研究で分かってきました。円形状のハゲができる単発型・多発型以外にも、髪全体が抜ける全頭型や、髪の毛以外の全身の体毛まで抜け落ちる汎発型など、症状が重いものも起こっています。

  • 掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
    手のひらや足の裏に小さな水泡がたくさんできたり、かさぶたのようなものができたりします。

金属アレルギーを引き起こす銀歯の成分

銀歯は、金と銀とパラジウムの合金でできています。このパラジウムはアレルギー反応を引き起こしやすい物質のひとつ。パラジウムにアレルギー反応がある人は100人に20~30人もいると言われています。

日々熱いものや冷たいものに触れ、大きな力がかかる銀歯は劣化しやすく、傷も付きやすいため、表面から金属イオンが溶け出しやすくなっています。口の中に溶け出したパラジウムなどの金属イオンはタンパク質と結合して、長い時間を掛けて体内に溜まっていきます。それがアレルギー反応を引き起こす可能性が指摘されています。

銀歯が金属アレルギーの原因かを調べる検査

銀歯が金属アレルギーの原因かを調べる検査には、いくつかの種類があります。中でも、最も信頼性が高いと言われている検査が、パッチテストです。

パッチテストとは。金属を溶かした水溶液をテープにしみこませ、そのテープを皮膚に貼りつけて、反応を確認する検査です。通常、テープを剥がしてから2日後、3日後、7日後の皮膚の状態を確認します。アレルギーを専門とする皮膚科で受けることができます。

金属アレルギーでも受けられるセラミック治療とは?

金属アレルギーをお持ちの方が歯科治療を受ける場合には、アレルギー反応を引き起こす原因となる金属を特定し、その金属を使わずに治療するのが一般的です。その際によく選ばれる治療法が、陶材(セラミック)を使うセラミック治療です。

セラミック治療の中には、保険適用のものと保険適用外のものの2種類があります。

保険適用のセラミック治療

CAD/CAM冠と呼ばれる、ハイブリッドレジン(プラスチックとセラミックを混ぜたもの)でできた白色の被せ物は、一定の条件を満たせば保険適用となります。オールセラミックのものに比べて見た目の自然さは落ちますが、セラミック治療の中では比較的安価なのがポイントです。

特定の歯科医院でしか行えない治療なので、CAD/CAM冠を希望する場合は、事前に問い合わせしてから来院するようにしましょう。

保険適用外のセラミック治療

CAD/CAM冠以外のセラミック治療は、基本的に保険適用外となります。治療費は高額となりますが、身体に優しく見た目が天然歯のように自然だというメリットもあります。

当院で取り扱っているセラミック治療は次の3つとなります。料金と併せて紹介します。

ポーセレンインレー(e-maxプレスインレー)

色が白く審美的に優れたセラミック製の詰め物です。経年的な変色もありません。ゴールドなどの金属に比べると割れる可能性がやや高くなりますが、丈夫で長持ちする詰め物です。

  • 小臼歯部 ¥66,000(税込)
  • 大臼歯部 ¥77,000(税込)

オールセラミッククラウン

虫歯や欠けの治療で使うセラミック製の被せ物です。セラミックの美しい材質の特性を十分に生かし、本来の天然歯と同じかそれ以上の色調・形態を再現します。歯と歯茎の境目の黒ずみが目立たなくなるので、特に目立つ前歯におすすめの治療法です。

  • オールセラミッククラウン ¥143,000(税込)

ジルコニアクラウン

人工ダイヤモンドとも呼ばれるジルコニアでできた被せ物です。光の透過性が高く、天然歯のように自然です。生体ともなじみやすく、強度もとても高いため、大きな力がかかりやすい小臼歯から奥歯におすすめの治療法です。

  • ジルコニアクラウン ¥143,000(税込)

金属アレルギーの方がセラミック治療を受ける際の注意点

金属アレルギーをお持ちの方が初めての歯科医院で治療を受ける場合、いくつか気を付けておきたいことがあります。以下で説明しますので、特に金属を使う治療を受ける可能性が高い場合は、確認しておくと良いでしょう。

事前に皮膚科でアレルギー検査を受ける

ひと言で金属アレルギーと言っても、原因となる金属の種類はたくさんあります。まず、皮膚科でどの金属にアレルギー反応が出るかを確認しましょう。

また、CAD/CAM冠を保険適用で治療を受けるには、金属アレルギーである証明書が必要となってくる場合もあります。担当医師と相談の上、証明書を取るようにしましょう。

初診時に金属アレルギーであることを伝える

皮膚科での検査の上、金属アレルギーであることが確定したら、治療に入る前に歯科医師に伝えることが大切です。歯科医師が金属アレルギーの原因物質を把握していると、治療法の選択もスムーズに進みます。

メタルボンドを選ばない

セラミック治療のひとつ・メタルボンドは金属のフレームにセラミックを焼き付けたもの。内側が金属なので強度が高い利点がありますが、金属アレルギーの方には適しません。

力がかかりやすい奥歯の治療で強度が高いものが良ければ、ジルコニア素材のものを検討しましょう。

金属アレルギーの方が梅田で歯科治療を受けるなら、YASUOKA DENTAL OFFICE UMEDA

今回の記事では金属アレルギーの方の歯科治療法について、お伝えしました。現在、金属アレルギーの症状がある方はもちろん、今はない方にも金属を使わないメタルフリー治療を当院ではおすすめしています。それは口腔内に入れた金属が将来の金属アレルギーを引き起こすリスクがあるからです。

もちろん保険適用の銀歯でも充分使用には耐えますので、無理に保険適用外のメタルフリー治療をおすすめすることは決してありません。一人ひとりの方のご希望に応じて、最適な治療法を提案いたしますので、金属アレルギーでお悩みの方は、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。

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