歯の根の治療で回数が多いのはなぜ?通院が長引く理由と対処法を解説

歯の根の治療(根管治療)の回数が多いのは、歯の根の中がとても細く複雑な構造をしていて、感染した部分を一度に取り切れないためです。消毒を段階的に繰り返す必要があり、一般的に2〜4回、症状によってはそれ以上の通院がかかります。
「毎回同じことをしている気がする」「いつまで通えばいいの?」と不安になる方は少なくありません。しかし、回数がかかるのには理由があり、途中でやめてしまうと再発や抜歯につながるおそれがあります。
この記事では、歯の根の治療に回数が多くかかる理由と、前歯・奥歯ごとの回数の目安、治療を早く終わらせるためにできることを分かりやすく解説します。
目次
歯の根の治療の回数が多いのはなぜ?3つの理由

歯の根の治療の回数が多い理由は、大きく分けて3つあります。感染した部分を一度に取り切れないこと、消毒の効果を待つ期間が必要なこと、そして被せ物の作製に別の通院が必要なことです。
そもそも歯の根の治療とは、虫歯菌に感染した歯の神経や組織を取り除き、根の中をきれいに消毒してから薬を詰める治療のことで、専門的には根管治療と呼ばれます。順番に理由を見ていきましょう。
根の中が細く複雑で、一度に処置しきれないから
歯の根の中には根管という細い管が通っており、その直径は1ミリにも満たないほどです。しかも1本のまっすぐな管ではなく、木の根のように枝分かれしたり曲がったりしています。この細く複雑な管の中から、虫歯菌に感染した部分を少しずつ取り除いていくため、1回の治療ではすべてを処置しきれず、複数回に分けて進める必要があるのです。
消毒薬の効果を待つ期間が必要だから
根の中の細菌を減らすために、治療では薬剤を根管の中に入れて仮のフタをします。この薬剤が効果を発揮するまでには数日から1週間ほどかかるため、次の予約までの間隔を空けて、薬の入れ替えと状態の確認を繰り返します。毎回「消毒して薬を入れ替えているだけ」に見えるかもしれませんが、これは細菌を確実に減らして再発を防ぐための大切な工程です。
被せ物の作製に別の通院が必要だから
根の中の消毒が終わって薬を詰めたら治療完了、というわけではありません。神経を取った歯はもろくなりやすいため、土台を立てて被せ物で補強する必要があります。被せ物は型取りをしてから作製するため、根の治療とは別に2〜3回の通院がかかります。歯の根の治療は「根の中の処置」と「歯の形を回復させる処置」の2段階で成り立っているのです。
歯の根の治療の回数の目安
歯の根の治療にかかる回数は、根の中の処置だけで2〜4回、被せ物まで含めるとトータルで4〜7回程度が一般的な目安です。ただし、治療する歯の場所と、初めての治療か再治療かによって回数は変わります。目安を表にまとめました。
| 歯の場所・状態 | 根の治療の回数 | 被せ物を含めた回数 |
|---|---|---|
| 前歯(初めての治療) | 1〜3回 | 3〜5回 |
| 奥歯(初めての治療) | 2〜4回 | 4〜6回 |
| 再治療(前歯・奥歯とも) | 3〜5回以上 | 5〜8回以上 |
前歯は根管が1本のことが多く、比較的短い回数で終わる傾向があります。一方、奥歯は根管が2〜4本あり形も複雑なため、回数が多くなりがちです。また、一度治療した歯が再び感染した再治療では、古い詰め物を取り除く工程が加わり、感染も広がりやすいため、初めての治療より回数がかかります。
週1回のペースで通院した場合、期間としては1〜2か月程度が目安です。ただし、炎症の強さや根の形には個人差があるため、実際の回数は診断のうえで確認することをおすすめします。
なお、費用が気になる方も多いと思いますが、歯の根の治療は基本的に保険診療で受けられます。マイクロスコープなどを用いた精密な根管治療を自由診療で行う場合は、歯の部位や状態によって1本あたり数万円から十数万円程度が目安です。金額は医院や治療内容によって異なるため、治療計画とあわせて事前に確認しておきましょう。
回数が増えやすいケース
同じ歯の根の治療でも、次のような場合は平均より回数が増えることがあります。
・根の先に膿がたまっている場合:膿が引いて炎症が落ち着くまで、消毒を繰り返しながら経過を確認する期間が必要になります。
・根管が枝分かれしていたり、大きく曲がっていたりする場合:すみずみまで消毒するのに時間がかかります。
・長く放置した虫歯で根管が硬くふさがっている場合:ふさがった部分を慎重に開けながら進めるため、処置に回数がかかります。
こうしたケースに当てはまるかどうかは、レントゲンやCTなどの検査で事前にある程度把握できます。治療前に回数の見通しを聞いておくと、通院の予定が立てやすくなります。
毎回の通院で何をしている?歯の根の治療の流れ
「毎回同じことをされている気がする」と感じる方のために、歯の根の治療で実際に行われている工程を順番に紹介します。
1回目の通院では、レントゲンなどの検査で根の状態を確認し、麻酔をしてから歯を削って根管への入り口を開けます。そして、虫歯菌に感染した神経や組織を専用の細い器具で少しずつ取り除きます。
2回目以降の通院では、根管の中の清掃と消毒を繰り返します。薬剤を入れて仮のフタをし、次の通院で状態を確認しながら薬を入れ替えていきます。見た目には同じ処置に見えますが、根の中の細菌は回を重ねるごとに減っており、治療は着実に前へ進んでいます。
根の中がきれいになったら、最終的な薬をすき間なく詰めて根管を密閉します。その後、土台を立てて型を取り、被せ物を装着すれば治療完了です。
歯の根の治療を途中でやめるとどうなる?
歯の根の治療を途中でやめると、根の中に残った細菌が再び増え、痛みや腫れがぶり返すおそれがあります。治療の途中で仮のフタをしている状態は、いわば工事中の状態です。仮のフタは長期間の使用を想定していないため、放置すると外れたりすき間ができたりして、そこから細菌が入り込んでしまいます。
厄介なのは、治療の途中で痛みがなくなることが多い点です。痛みが消えると「もう治った」と感じて通院をやめたくなりますが、根の中の細菌が残っていれば、時間をおいて再発します。再発すると治療は最初からやり直しになり、それまでにかけた時間と費用が無駄になるだけでなく、歯へのダメージも積み重なります。悪化すると歯を残せなくなる場合もあるため、痛みがなくなっても最後まで通い切ることが、結果的にいちばんの近道です。
治療中の歯を守るための注意点
治療と治療の間の期間は、仮のフタで根管を守っている状態です。この期間は、治療中の歯でガムやキャラメルのような粘着性のあるものを噛むのは避けましょう。仮のフタがくっついて外れてしまうことがあります。また、硬いものを強く噛むと、もろくなっている歯が欠けるおそれもあります。もし仮のフタが外れたり、欠けたりした場合は、次の予約を待たずに早めに歯科医院へ連絡してください。放置する期間が短いほど、やり直しを防げます。
歯の根の治療の回数を減らすためにできること

治療の回数をむやみに減らすことはできませんが、通院の負担を軽くするためにできることはあります。ここでは3つ紹介します。
予約の間隔を空けすぎない
前回の治療から間隔が空きすぎると、仮のフタの劣化や細菌の再侵入によって、工程が後戻りしてしまうことがあります。歯科医院から案内された間隔で通院を続けることが、トータルの回数を増やさないポイントです。お仕事や育児で忙しい方は、通いやすい曜日や時間帯をあらかじめ相談しておくと、予約が途切れにくくなります。
精密な根管治療という選択肢を検討する
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使った精密な根管治療では、根の中を拡大して直接確認しながら感染部分を取り除けます。肉眼では見えない細かい根管や取り残しを確認できるため、治療の精度が上がり、再発による治療のやり直しを防ぎやすくなります。1回あたりの治療時間は長くなりますが、やり直しのリスクを減らせることは、長い目で見て通院回数と費用の節約につながります。
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違和感があるうちに早めに受診する
歯の根の治療は、感染が広がるほど回数がかかります。逆にいえば、感染が浅い段階で治療を始められれば、少ない回数で終えられる可能性が高くなります。「噛むと違和感がある」「歯ぐきが腫れぼったい」といった小さなサインの段階で受診することが、通院の負担を最も減らす方法です。
歯の根の治療の回数が多いとお悩みの方はYASUOKA DENTAL OFFICE UMEDAへ
歯の根の治療の回数が多いのは、細く複雑な根の中の感染を段階的に取り除き、消毒の効果を確かめながら進める必要があるためです。回数の目安は根の処置だけで2〜4回、被せ物まで含めると4〜7回程度ですが、歯の場所や状態によって個人差があります。途中でやめると再発によってかえって回数が増えてしまうため、痛みがなくなっても最後まで通い切ることが大切です。
YASUOKA DENTAL OFFICE UMEDAでは、治療を始める前に回数の見通しと治療計画をご説明し、通院を続けやすいスケジュールをご相談のうえで治療を進めています。マイクロスコープを活用した精密な治療にも対応していますので、「何度も通っているのに終わりが見えない」「今の治療がこのままでいいのか不安」という方も、梅田へお越しの際にお気軽にご相談ください。
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