2024.12.12
ブリッジの土台が虫歯になった時の治療法とは?再治療で後悔したくない人へ
ブリッジ治療を受けたものの、土台の歯が虫歯になってしまった……。「再治療すればいい」と思う方も多いかも知れませんが、実はブリッジの再治療は、誰でも何度でもできるわけではありません。
この記事では「ブリッジの再治療」について深掘りし、治療の選択肢や方法をわかりやすく解説します。
さらに、再治療に伴うリスクについても紹介し、後悔のない選択をしていただけるよう、情報をまとめました。
ブリッジの土台が虫歯になった原因とは?
土台が虫歯になってしまうケースが後を絶ちません。これには主に2つの理由が考えられます。
経年による接着剤の劣化
ブリッジは一般的に7〜8年ほど使えると言われています。
しかし、長期間使用していると、ブリッジを固定している接着剤が弱くなり、外れたり緩んだりしてしまうことがあります。
そうなると、歯とブリッジの間に隙間ができ、そこに細菌が入り込んで虫歯になってしまうリスクが高まります。
ブリッジ周辺の歯磨きケアの難しさ
ブリッジは歯と被せ物が一体化しているため、歯ブラシだけでは隅々まで汚れを落とすことが困難です。
特に、ブリッジの根元や歯と被せ物の境目は、歯ブラシが届きにくく、汚れが溜まりやすい構造となっています。
そのため、虫歯や歯周病のリスクが高まりやすいのです。
ブリッジの土台の歯が虫歯になったら痛みはあるの?
虫歯が進行すると痛みを感じることがあり、神経に達するとズキズキとした痛みや、熱いものがしみるなどの症状が出ることもあります。
痛みや感じ方は、虫歯の進行具合や個人の体質によって大きく異なり、痛みを感じにくいケースもあります。
とはいえ、痛みがなくても定期的に歯科医院を受診し、歯の状態をチェックすることが大切です。
ブリッジの土台が痛いのはなぜ?
歯の土台の部分が痛むことがありますが、これはなぜなのでしょうか。考えられる理由は、以下のとおりです。
ブリッジの劣化
長年の使用により、ブリッジと歯の接着部分がはがれ、隙間から細菌が侵入して痛みや違和感の原因となります。
ブリッジの寿命がきたらどうするべき?異変のサインとその対処法
虫歯や歯周病の再発
ブリッジの下にできた隙間が、虫歯や歯周病の原因となります。
歯の根の破損
歯ぎしりや食いしばりなどの習慣により、歯の根にひびが入ったり、炎症を起こしたりすることがあります。
噛み合わせの不具合
ブリッジが合わないことで、歯や歯茎に過度な力がかかり、痛みを生じます。
これらの症状を感じたら、早めに歯科医院を受診し、適切な処置を受けることをおすすめします。
ブリッジの土台が虫歯になった場合の治療法とは?
ブリッジの土台になっている歯が虫歯になると、その虫歯の進行具合や、歯がどれだけ残っているかによって、ブリッジをやり直せるかどうかが決まってきます。
一般的に考えられる選択肢は、以下のとおりです。
虫歯の部分のみの治療
虫歯が比較的軽いのであれば、ブリッジを一時的に外し、土台の歯の虫歯を削って詰め物をする場合があります。
この方法が可能かどうかは、ブリッジを外す際のリスクや、歯の位置によります。
根管治療(歯の神経治療)
虫歯が深く進んで神経に到達している場合は、根管治療(神経を除去し、歯の内部を消毒して詰める治療)が必要です。
この場合、ブリッジを一度外し、根管治療をしてから再装着します。再利用できないときは、新たに作成して再度装着します。
ブリッジの再作成
歯の根の部分まで大きなダメージを負ったり、神経の治療によって歯がもろくなったりした場合、既存のブリッジは再利用できなくなります。
そのため、根管治療が終わったら、歯の内部に「コア」という人工の土台を入れて補強します。コアがしっかりと固定された後、その上にクラウン(かぶせ物)をつけて形を整え、それを土台にして新しいブリッジを作ります。
抜歯とインプラント治療
虫歯が深く進行して土台の歯が失われた場合、インプラントを選択する方法もあります。
この場合、抜歯した部位にインプラントを埋め込んで、被せ物を装着します。もしくは、新たに入れたインプラントを土台にして、ブリッジ治療も可能です。
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部分入れ歯
複数の歯が損傷している、またはブリッジを支える土台の歯が不足している場合には、部分入れ歯も選択肢の一つです。
ブリッジ再治療前に知らないと後悔する3つの注意点
歯がダメになったら、またブリッジしようと思うかもしれませんが、再治療で後悔しないために、以下の点を知っておいてください。
再治療を重ねるほど、歯の寿命が縮まる
再治療を繰り返すたびに歯を削るので、土台の歯がどんどん小さくなり、ブリッジが安定しにくくなったり、歯が折れてしまう危険性が高まります。
最悪の場合、歯を抜かなければなりません。
土台の歯の神経を失うと、ブリッジの寿命も短縮
歯の神経は、歯を丈夫に保つための栄養を送る大切な役割をしています。
ところが、土台を虫歯などで神経を失ってしまうと、栄養が行き届かず歯がもろくなって、ブリッジを長く使い続けるのが難しくなります。
入れ歯・インプラントになる可能性も
ブリッジの土台となる歯は、他の歯よりも大きな力を受けます。そのため、割れたり折れたりしやすく、抜歯が必要になるケースがあります。
特に奥歯は再治療が難しいケースも多く、最終的にはインプラントや入れ歯といった治療法を、検討せざるを得ない状況に追い込まれる可能性があります。
ブリッジが痛い…今すぐできる応急処置とは?
ブリッジや歯の痛みを感じたら、市販の鎮痛剤を服用したり、濡らしたタオルなどで患部を冷やすことで、痛みを軽減できることがあります。
ただし、これらの方法はあくまでも応急処置です。原因を特定し、適切な治療を受けるためには、歯科医院を受診することが大切です。
ブリッジの土台を虫歯から守るには、どうすればいい?
ブリッジの土台が虫歯になるのを防ぐには、以下2つのポイントが大切です。
- 専用の口腔ケアグッズの使用
- 定期的な歯科検診
専用の口腔ケアグッズの使用
ブリッジを長く美しく保つためには、毎日の丁寧な口腔ケアが大切です。
歯ブラシで全体を磨いた後、ブリッジ部分に特化したケアをしましょう。具体的には以下のとおりです。
歯間ブラシ
歯の隙間にぴったり合うサイズを選び、食べかすや歯垢をしっかり除去します。
スーパーフロス
歯と歯の間の狭い部分や、ブリッジと歯の境目に糸を通し、汚れを掻き出します。
タフトブラシ
奥歯の届きにくい部分や、ブリッジの周囲を細かく磨きます。
これらの専用ツールを使い分けることで、歯ブラシだけでは届きにくい部分の歯垢も、効果的に取り除くことが可能です。
定期的な歯科検診
毎日のセルフケアに加えて、歯科医院での定期的な検診とクリーニングを受けることも非常に重要です。
ブリッジを長くきれいに保つためには、歯科医院でのプロケアも欠かせません。
ブリッジの土台が虫歯になったらYASUOKA DENTAL OFFICE UMEDA
ブリッジの土台が虫歯になってしまった場合、再治療には限界があり、何度も繰り返すことができません。
この問題にどう対処するかは難しい判断ですが、「これ以上、健康な歯を削りたくない」と考えるなら、インプラントを検討するのも一つの方法です。歯を失った部分の両側をインプラントにしたブリッジ治療というのもあります。
YASUOKA DENTAL OFFICE UMEDAでは、患者様一人ひとりに合わせた丁寧な治療をすることを大切にしています。自分にあった治療が何かわからない、とお悩みでしたら、一度ご相談ください。