2024.12.21
歯医者でセカンドオピニオンを検討するタイミングは?メリットとデメリットも紹介
「いつもの担当医から診断結果を教えてもらったものの、本当にこの診断結果で良いのだろうか?」このような素朴な疑問を感じたことがある方も案外多いのではないでしょうか。
担当の歯科医師の治療方針に疑問と不安を感じた場合の解決策として、セカンドオピニオンという方法があります。
本記事では、歯科医師のセカンドオピニオンを受けるタイミングやメリット、デメリットについて説明しています。セカンドオピニオンが気になる方は、ぜひ記事内容をご確認ください。
セカンドオピニオンを検討する適切なタイミングとは?
基本的な考え方としては、これから行う治療に対して不安を感じたタイミングがセカンドオピニオンを考えるタイミングです。
なんとなくモヤモヤした気持ちが残る時も良いタイミングと考えて良いでしょう。
特に固定の歯科医院で治療を受けなければいけないという決まりはないため、セカンドオピニオンを検討することに後めたさを感じることはありません。
セカンドオピニオンの検討は最適な治療を受けられるメリットの一方で、過度なドクターショッピングに陥る可能性もあります。治療の途中で何回も歯科医院を変えてしまうと、逆により良い治療から遠ざかってしまうこともあるため、注意しておきましょう。
セカンドオピニオンを探す時の流れ
セカンドオピニオンを探す時の基本的な流れを説明します。
- 主治医にセカンドオピニオンを受けることを話す
- 紹介状と歯科治療のデータを持って別の歯科医院へ行く
主治医にセカンドオピニオンを受けることを話す
セカンドオピニオンは、主治医の診断結果を元に話を進めるものです。主治医の許可なしでセカンドオピニオンを進めるのは、良いやり方とは言えません。
事前のデータがない状態で他の歯科医院へ行くと、最初から検査や状況の説明をしなければならず。時間と経費が余計にかかってしまいます。
担当医に伝えにくいと感じる方も多いと思いますが、セカンドオピニオンを求めることは悪いことではありません。
ある程度意図を汲んでくれる歯科医師なら、スムーズに手続きを進めてくれるでしょう。
紹介状と歯科治療のデータを持って別の歯科医院へ行く
セカンドオピニオンに必要な紹介状とデータを担当医から受け取ったら、新しい歯科医院へ出向く時に持参します。治療に関する疑問点や不安、質問したいことをあらかじめ紙に書いておくとカウンセリングがスムーズに進みます。
セカンドオピニオンで診察を受けた後は、意見や診断結果を担当医に伝えて、今後のことを相談します。
診断結果によっては新たな方向性が示されることがあるかもしれません。
歯科医院を選ぶ時のポイント
歯科医院を選ぶ時に押さえておきたいポイントを3つピックアップしてみました。
- カウンセリングに十分な時間をかけている
- 専門医が在籍している
- 比較的新しい設備を投入している
カウンセリングに十分な時間をかけている
セカンドオピニオンでは、自分の治療に対する考え方を伝えたり歯科医師の意見を聞いたりする時間が必要です。
レベルの高い治療を提供していたとしても、カウンセリングの時間が短ければ不安や疑問が解消されないため、セカンドオピニオンを選択した理由がありません。
カウンセリングのどの程度の時間を割いているのかは、実際に問い合わせてみるとわかります。
専門医が在籍している
内科や外科と同じく、歯科にも分野ごとに特化した専門医がいます。例えば、矯正歯科医、口腔外科医、歯周病専門医などです。
専門医は高度な知識と技術を兼ね備えているため、経験に裏付けされた意見に説得力があります。
今抱いている不安や疑問は解消されやすいです。
比較的新しい設備を投入している
いくら経験や腕があるとはいえ、設備が古すぎると診断の質が落ちてしまいます。
治療に必要な機材や道具にお金を掛けているのは、より良い治療を提供したいという気持ちの現れです。しっかり確認しておいて損はないでしょう。
設備をWEBサイトに掲載している歯科医院は多いので、セカンドオピニオンを探す時はしっかりチェックしておきましょう。
セカンドオピニオンのメリット
セカンドオピニオンを利用するメリットを3つピックアップしました。
- 選択肢が増えて納得の治療ができるようになる
- 誤診のリスクを減らせる
- 相性の良い歯科医師との出会い
選択肢が増えて納得の治療ができるようになる
担当医以外の歯科医師に診察してもらうことで、別視点での治療方法を発見できることがあります。視野が広がり選択肢も増えるため、自ずから心に余裕が生まれます。
本当に自分に必要な治療がわかるようになるため、落ち着いて今後のことについても考えられるようになるでしょう。
疑問や不安を残したまま治療を進めるのは後悔する原因になります。虫歯治療の場合は一度削った歯を元通りに戻すことはできません。
特に今の治療法のままで良いものか、少なからず迷いがある人はセカンドオピニオンを検討してみても損はありません。
誤診のリスクを減らせる
いくら実績のある歯科医師とはいえ、診断が必ずしも正しいとは限りません。告られた診断内容と自分の感覚のズレを感じる場合は、セカンドオピニオンの利用にて誤診ではないかチェックすることができます。
同じ歯科医院に複数名歯科医師がいる場合は、歯科医院内で意見を求めることも可能です。
誤診のリスクを減らすためには、異なる視点からのチェックも検討しましょう。
相性の良い歯科医師との出会い
セカンドオピニオンを受けることによって、現在の担当医よりも相性の良い歯科医師との出会いがあるかもしれません。歯の治療には長い期間がかかるため、歯科医師とも長い付き合いになります。
いつも治療をしてくれる担当医は、相性が良いに越したことはないでしょう。相性がよく信頼できる歯科医師を見つけることで、ストレスのないスムーズな治療が受けられます。
セカンドオピニオンのデメリット
セカンドオピニオンを利用するにあたって、知っておきたいデメリットを3つ紹介します。
- 結局診断内容が同じの場合がある
- 新たな初診費用の発生
- 転院を進められることもある
結局診断内容が同じの場合がある
セカンドオピニオンでの診療結果が担当医と同じだった、ということは十分にあり得ます。結果として同じだったので安心できた、と考えるか、お金と時間の無駄だったと考えるかにもよりますが、中にはデメリットと考える人もいるでしょう。
セカンドオピニオンは保険のように、安心に対して対価を支払う、という考えの元に選択した方が後悔が少ないです。
希望の光を見出すような気持ちで選択するのはやめておきましょう。
新たな初診費用の発生
セカンドオピニオンとはいえ、同じ診療行為です。例え紹介だった場合でも、同等に初診費用がかかります。
セカンドオピニオンの診療は相談行為となるため保険適用外です。内容にもよりますが、5,000円〜20,000円程度はかかるとみておいた方が良いでしょう。
歯科医院によって費用はことなるため、セカンドオピニオンを探す時は事前に費用について問い合わせしておくと安心です。
転院を進められることもある
セカンドオピニオン先の歯科医院へ転院を進められることもあります。総合的な判断の上で転院を進めるのなら良いのですが、自分のクリニックの利益のために他の歯科医院のことを悪くいって強引に勧誘をする歯科医師も存在します。
選択権は患者にありますので、信用できる歯科医院なのか、慎重に判断して決めるようにしましょう。
歯科医院のセカンドオピニオン選びでよくある質問
セカンドオピニオン選びでよくある質問を3つ紹介します。
- セカンドオピニオン探しを今の歯科医師に伝えるべき?
- 幾つかの歯科医院へ相談に行っても大丈夫?
- セカンドオピニオンのフル活用方法は?
セカンドオピニオン探しを今の歯科医師に伝えるべき?
伝えた方がスムーズに進みますが、伝えにくく感じるのであれば何も言わなくとも問題ありません。
紹介状を書いてもらってセカンドオピニオンへ相談にいく場合は自由診療になります。何も言わずに他の歯科医院で治療を受け直した場合は保険適用の治療になります。
別の視点からみた治療の可能性を探したいのか、そもそも最初から治療をやり直したいのか、によって選択肢はことなります。
幾つかの歯科医院へ相談に行っても大丈夫?
どうしても不安な場合は複数の歯科医院へ行っても構いませんが、費用や時間が余計にかかることは認識しておきましょう。
治療方針に納得のうえで治療を受けるのは大切なことですが、その間に虫歯など状況が悪化してしまうことを考えると、時間のかけすぎはデメリットです。
複数の歯科医師へ相談しても、大差のない意見しか得られない可能性もあります。無駄足になってしまう可能性は十分に認識しておいた方が良いでしょう。
セカンドオピニオンのフル活用方法は?
自分の歯の状態をしっかり把握しておいて、あらかじめ相談内容を決めておけばセカンドオピニオンを有効に活用できます。不安な点や疑問な点をあらかじめ洗い出しておきましょう。具体的な内容であればあるほど、相談を受ける歯科医師も的確に答えやすくなります。
まとめ
セカンドオピニオンは十分に納得したうえで歯科治療を受けるための方法の一つです。
担当医の治療方針に納得できない場合や不安を感じる場合は、申し出てみましょう。
言い出しにくい気持ちもあると思いますが、担当医も理解してくれるはずなので遠慮する必要はありません。
セカンドオピニオンは相談行為となるため、自由診療になります。保険が適用されないため、初診費用が割高になる点は十分に認識しておきましょう。